そもそも株価ってなぜ上がるの?
僕が株式投資を始めた理由は、「株価は短期的には上がったり下がったりを繰り返しながら、長期的にはずっと右肩上がりに上がっていく」という事実を知ったからなのですが、しかしなぜそうなるのかというのは理解できていませんでした。
もちろん「人の欲望は尽きることはないから」とか「世界の人口は増え続けるから」という理由は理解できることはできるんですが、抽象的すぎて腑に落ちなくて(頭悪い??)
ただ貸借対照表を理解すると、具体的に非常に良く理解できたので、書いていきたいと思います。
貸借対照表(バランスシート)とは?
貸借対照表って聞くと「うわっ!難しそう!」って思いますよね。
僕もついこないだまでそう思ってました。
でも何も難しくありません。
貸借対照表とは、その会社の持っている資産のうち、どれだけを他人のお金で入手し、どれだけを自身のお金で入手したかを表した表のことです。
ざっくり描くと以下の図のようになります。
事業をするには様々なものが必要です。
建物だったり、土地だったり、機械だったり、現金だったり。
こういった企業が持っているものを資産といいます。
どういった資産をいくら持っているのかということを貸借対照表の左側に書き込みます。
そしてその資産のうち、いくらを他人からの借金で調達したのか、いくらを自分のお金で調達したのかを右側に書くんですね。
他人からの借金を他人資本(負債)、自分で調達したお金を自己資本(資本金)と呼びます。
必然的に
資産 = 他人資本 + 自己資本
となります。
じゃあどうやったら株価は上がるの?
貸借対照表を理解できたところで、どのようにして株価が上がるのかを解説していきます。
さっきの貸借対照表に具体的に数字をいれてみましょう。
企業の資産は1,000万円。そのうち銀行からの借金でまかなったのが500万円。
残りの500万は株主から調達しました。
株主も他人だから他己資本じゃないの?と思われるかもしれませんが、株主というのは会社のオーナーなので、会社は株主のものであり、株主の出資したお金は自己資本ということになります。
もちろん1人から500万円を調達するのは大変なので、たくさんの人に買ってもらえるように1株10,000円に設定して、500株売りだしました。
これで資産と他人資本+自己資本の合計が一致します。
さて1年後、企業は事業を継続し、100万円の利益を生み出しました。
貸借対照表はどのようになるでしょうか。
こうですね。
現金(必ずしも現金とは限りませんがここではわかりやすくするために、現金にします)が100万円増えたわけですから、左側の資産は100万円増え、
1,000万円+100万円=1,100万円
となります。
一方で、企業が自身で稼いだお金ですから、右側は自己資本が100万円増え、
500万円+100万円=600万円
となります。
はい、もうわかりましたね。
株式の発行数は500株のままですので、1株の値段は1万円から2,000円上昇し、
12,000円
となりました。
これが株の上がる理屈です。
もちろん、これが証券市場で取引されるので、需要と供給の関係によって、また値段は変わってくるのですが、株の本来の価値は12,000円となります。
これが市場で50,000円で取引されていれば、割高ということになりますし、10,000円で取引されていれば割安ということになります。
この割高か割安かをはかる指標がPBRと呼ばれるものになるのですが、
それはまた別記事で。
株価は常に上昇する力が働いている
いかがでしょうか。
株価は上昇する仕組みはお分かりいただけたでしょうか。
この仕組みがわかれば、株価には常に上振れするエネルギーが備わっているということがわかります。
なぜなら、どんな企業も利益を出すために活動するからです。
損失を出すために活動する企業など存在しません。
もちろん、短期的及び局所的な視点で見れば、不況などで株価が下がったり、倒産したりする企業もあるでしょう。
しかし、長期的かつ全体的な視点で見れば、すべての企業が利益を出すために活動しているという事実を考えると株価は上昇し続けるものであるということが理解できるかと思います。
これが今、私が全世界株式や全米株式に投資している理由です。
もちろん、投資は自己責任でお願いします。