市場全体に投資?
これも私が株式投資を始めたころ、よくわからなかったことです。
市場全体って何?
そんな私ですが、今ではだいたいこんな感じかなぁと思うイメージがありますので、書いていきます。
例えばある会社がある地域にアイスクリーム屋を出店したとします。
その地域にはアイスクリームはなく、たいそう繁盛しました。
あなたが投資家なら、この会社の株を買いますよね。
なんたってこのアイスクリーム屋の儲けの一部はあなたのものになりますから。
しかし、儲かるビジネスには競合が付き物です。
このアイスクリーム屋が繁盛しているのを見て、他の会社も同じ地域にアイスクリーム屋を出店してきました。
それによって既存のアイスクリーム屋の利益は半減してしまいました。
ということは、そのアイスクリーム屋に投資しているあなたの利益も半減してしてしまうということです。
利益が減少しているのに、今までと同じだけの金額を株主に還元することはできません。
ではどうしたらいいのか。
答えは、「新しく出店したアイスクリーム屋の会社の株も買う」です。
既存のアイスクリーム屋の利益が減ったからといって、アイスクリームを買う人が減ったわけではありません。
今まで既存のアイスクリーム店に落ちていたお金の一部が、新規店に移っただけです。
その地域に住む人々のアイスクリームに費やすお金の総量が減ったわけではないのです。
ということは新しく出店したアイスクリーム屋にも投資すれば良い。
そうすることでこの地域のアイスクリームブームの恩恵を余すことなく受けることができます。
これが「市場を買う」という考え方です。
ただ今回のケースは正確にはその地域の「アイスクリーム市場を買った」ということになります。
「市場全体を買った」ということにはならないですね。
どういうことかというと、アイスクリームは夏はいいですが、冬は売上がさがるでしょう。
ではその地域における需要が減ってるのかというそういうわけではありません。
確かにアイスクリームに対する需要は減るかもしれませんが、そのお金はまた別の商品に向かうはずです。
例えば、おでんとか温かいものですね。
ではその地域におけるおでんの需要の恩恵を受けたければ、おでんを販売する会社の株も買っておけばいい。
こんな風に考えると、結局は需要の増える地域でビジネスを展開している全ての会社の株を買えばいいじゃないってことになりませんか。
これが市場全体を買うということです。
もちろん市場全体を買う場合、その市場において需要が増え続けることが前提です。
需要が増えるというのは簡単に言うと人口が増えるということです。
人は必ずお金を使う生き物ですから、人が集まるところには必ずたくさんのビジネスが儲けるために参入してきます。
そういった会社の株をすべて保有していれば、増加する需要(人口)ボーナスの恩恵をうけることができます。
現在、世界の人口は70億人ほどですが、2100年には110億人にまで増加すると予想されています。
特に、インドやアフリカ諸国など、現在発展途上国とされている国々において増加は著しいでしょう。
じゃあこういった新興国の株ばかり買っておけばいいじゃんってことになりそうなんですが、実はそうではなく、新興国でビジネスをする企業が新興国の企業だとは限りません。
確かに人口が増加するのは新興国ですが、そこでのビジネスは多くの先進国企業も展開しています。
私たちだって、コカ・コーラやAmazonといった外国企業の製品やサービスを使ってますよね。
なので、どこの企業が一番儲けられるのかというのはわからないわけです。
わかっているのは世界の人口は少なくとも私たちが生きている間は増え続けるということ。
この世界でビジネスを展開するすべての企業に投資する。
そうすれば、増え続ける需要の恩恵にあずかれるわけです。
世界全ての企業に投資なんてできるのか。
できるんです。
「全世界株式」という投資信託があります。
この投資信託を買うことで、世界全体に投資することができるんですね。
ちなみに、私が今積み立てているのは「eMAXIS Slim オールカントリー(除く日本)」という投資信託です。
先ほどと同じ世界全体に投資する投資信託なんですが、その名の通り、日本は除いています。
日本ってあまりグローバル企業がないイメージなんですよね。
どちらかというと内需に頼っている企業が多いような気が。
そして日本の人口は2008年をピークに減り続けています。
人口が減る=需要が減る=内需に頼る日本企業は低迷する
という構図が見えるので、日本は除いてます。
もちろん世界でバンバン活躍する日本企業がたくさん出てきてくれればそれに越したことはないのですが。
長々と書いてしまいましたが、今の私の考えです。
もちろん投資は自己責任でお願いします!